マイナー路線でいこう

WEB系社会人べみこのシンプルライフでやりたいことをやるブログ

元WEB担当、植物園で働くの巻 【後編】

前回の記事の続きです!

後編では、WEB系ではない異業界で働いて感じたことを書いていきます。

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 植物園で働くことになった経緯はこちらの前編をどうぞ。

植物園での仕事内容

私が短期のアルバイトで雇ってもらったのは、とある市町村が運営している植物園。

4月に盛りを迎えるお花をたくさん植えていて、盛りの期間にお祭りを開く関係で人手がいり、複数の短期アルバイトを雇い入れていました。

アルバイトの私たちがやることは、大まかに以下の3つ。

 

1.枯れたり、しおれてしまったお花、あるいは枯れそうなお花を摘むこと。

2.お花を見に来たお客さんへの接客(写真を撮ったり、お話相手になること)

3.剪定などお花を手入れする正規の職人さんのお手伝い(雑用)

 

1.では枯れそうなお花の見極め方とか花の摘み方とかノウハウを教わって感心しきり。

2.では接客の様子をメディアに取材されて、同僚の女の子が新聞に載ったりしました。

 

それはそれで楽しかったのですが、本来の目的である「異なる世界を知る」ために一番有益だった仕事はなんといっても職人さんと関われる3.の雑用でした。

 

雑用は、それこそ掃除やら鉢運びやら結束(植物が倒れないように棒と茎をテープでとめる)やら、様々なことを職人さんに教わりながら手伝わせてもらいました。

コミュニケーションを取りながら今まで自分が知らなかった世界を垣間見ることができた、とても貴重な経験でした。

 私の知らない植木・植物・造園の世界

※あくまで私が働いた植物園から感じたことで、個人の感想です。

1.職人の世界である

→植木・植物・造園の世界は、親方絶対・完全ピラミッド・上意下達の職人の世界でした。親方の意向が重要視され、それに背くことは「いけないこと」になります。

なので親方の下で動く人間は、どんなに小さいことでも親方に確認が必要です。

下っ端「あの花、邪魔なんで切っておきました~。」

親方「なんで切った!すぐ戻しておけ!」

なんてできませんからね。お花は一度切ったら取り返し付きませんw

WEB系職種では、自分で全体を考えて行動したり、やった後で「こういう結果が出たので、こうしたいと思います」と上司に報告できることが評価されたりしますが、それはテスト環境があったり、修正作業が比較的容易だから。

植木・植物・造園の世界では、親方の指示を受けるべき細かい点によく気が付いて、親方が煩わしく思わない程度にまとめて確認できたり、親方のいうことを素直に聞けることが重要っぽかったです。

2.身体と道具のメンテナンスが何より大事

→いわずもがな、植物園では体力勝負でした。常に歩いていたり、腰をかがめたり、体を動かします。てかそれが出来ないとお話になりません。自己管理も重要です。

職人さんなら1度は腰痛を患ったことがあるようで、行きつけの整体があるそうな。

日常的に重いものを持ったり、高いところに登ったり、変な姿勢で作業したりもするため、安全と身体のために剪定バサミや腰のベルト、靴など道具のメンテナンスには余念がありませんでした。ケガや下手したら死に直結しますからね。

WEB系でも案件によってはOSやソフトウェアのアップデートなどを行うタイミングが重要だったりしますけど、ミスして給料や会社員寿命は減らされても、ガチの命までは取られませんからね。

ちなみに私もアルバイト期間中に腰を痛めて整体に2回行きました(´ー`)

3.自然との闘い

→私も改めて実感したのですが、お花は想像以上に風や雨はもちろん、気温の変化や日照時間の変化にも敏感なものです。

今日元気に咲いたと思った花が、一晩雨が降って次の日に萎れてる…とかザラでした。

なので職人さん達は天気予報には大変敏感です。春の嵐の時なんて殺気立ってました。

・次の日が強い雨予報なら、鉢植えの植物は屋内に入れる。

・日差しが強ければ、日よけの屋根をかける。

・雨が降った次の日は、花についた水滴を落とす。

などなど作業内容は自然の状況によって変わる、その変化に対応することが職人さんのお仕事の大部分を占めるかもしれません。

4.朝が早いが帰るのも早い

→これは屋外の肉体労働系の仕事に共通することかもしれませんが、基本朝は早く、日が落ちる前に仕事を終えます。あと屋外の仕事なので、水分補給や熱中症対策で休憩もしっかり取ります。

天気予報にもよりますが、身体の調子が狂うのを避けるため、よっぽどのことがないと残業はしません。

ここらへんは「終業時間過ぎたら本気出す」とか言ってる残業当たり前のWEB系(てかIT全般)職種の人間としては羨ましいですが、3.でも言ったように自然相手の仕事なので、大変さは人それぞれだと思います。

5.コミュニケーション能力も大事

→職人というとむっつりしてて寡黙な人が多くて、お客さんにも不愛想、的な印象を持っている人もいるかもですが、意外とそうでもありません。

まずは仲間内でのコミュニケーション能力。

自然相手の仕事で仲間の連携が必要な場面は多々ありますし、基本専門職なので人材育成には時間がかかる上、他部署異動なんてない世界です。

仲間内で声を掛け合う、親方は飲みに行って奢る、休憩中は若手をいじって会話に参加させる、仕事を振り返らせて褒める・注意する、冗談言って笑わせあう、等々色々気を使っていることがよくわかりましたw

あとはお客さん相手のコミュニケーション能力。

お客さん相手の接客に関しては職人さんの中には苦手な人も多いようでした。ただ、みなさん「応えたくない」とか「なんで俺が」なんて思ってる人はいませんでした。

きちんとお客さんを接客することも仕事の一部として認識しています。

お客さんもどちらかというと「接客」というよりは、職人さんに「教えてもらう」前提で話かけているので、そこに敬語は完璧でなくても、聞いたことしか答えてくれなくても、一生懸命、お花について話してくれる職人さんに悪印象を抱く人は少ないものです。

コミュニケーション能力って、顧客の要望や仕事の質を高めるために必要なものですけど、究極は相手にとって意味のあることを提供したいっていう誠意があるかないかのことだけかもしれません。

異なる世界を見て、感じて、そして得たもの

実は面白くて、植物園のお祭り期間が終わる5月中旬ごろまで植物園で働かせてもらってました。それでも一つ一つのお花の盛りはほんの一瞬のことでした。

 

私がお世話になった職人さんたちは、よくお花のことを娘に例えていました。

 

「この花は箱入りで育てちゃったから、なかなか嫁に行かない」

訳:温室で大事に育てたので、中々花開かず、お客さんに披露できない

 

「娘の名前を間違えて呼ばれるのを我慢できる親はいない」

訳:咲いた花の品種名を間違えてお客さんに呼ばれるのは、職人として我慢できない

 

「蝶よ花よと育てても、すぐに親の手から離れて、また子育てのやり直しだ」

訳:どんなに大事に育てても、盛りを過ぎれば散ってしまって、また来年の準備だ

 

こーいうことを日常的にサラリと言っているなんて、なんか粋じゃないですか!

本当に愛情や想いを込めて仕事しているのだなぁと感銘を受けました。

 

仲間を大事にして、自然と闘いながら感謝もして、太陽が昇れば起きて草花の世話に勤しみ、太陽が沈む前に家路に着く。

 

盛りの時期に合わせて1年間手間暇かけて草花を育てるというWEBの世界にいては絶対感じられない異業種の世界。

その厳しさと素晴らしさ、憧れるところとそうでないところ、それを知ってなお選び取りたい自分の未来や選択してきた道を考えさせられました。

 

自分が生きてきた中で経験したことのない、新しい経験をすることができた。

今までの視野や思考にない、新しい刺激をもらったそれらはとてもとても面白くて、素晴らしい時間でした!

 

この経験を胸に、また6月から新しい経験をしにいってこようと思います!(^O^)

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